8月終わりに八ヶ岳最高峰の赤岳を登頂し気分を良くして、9月23日、再び八ヶ岳に登りました。今回は、標高2,110mにある山上湖白駒池を早朝に出発。にゅうという奇妙極まりない名前の山を経て、2,640mの天狗岳を目指しました。
なお、八ヶ岳は長野県と山梨県にまたがる山塊の総称であり、八ヶ岳と名付けられた山は実は存在しません。先日の赤岳、今回のにゅうや天狗岳といったように数多くのピークがあり、縦走でもしない限り、全て踏破しようとすれば何度も通う必要がありそうです。
さてこちらは、静寂とに包まれた早朝の白駒池。山の早朝の冷え切って張り詰めた空気を和ますかのように、日が昇り始めた空をそのままに映し込む鏡の水面からは霧が舞い上がっていました。これを見ることができただけでも、早起きした甲斐があったというものです。
白駒池から、苔生す森を抜け、山道を登ること約1時間、標高2,351mの岩峰「にゅう」の頂上に到着。上の写真の右下の岩の塊部分です。何とも奇妙なネーミングですが、広辞苑によると「ニュウ」とは「刈稲を円錐形に高く積み上げたもの」とのこと。山頂付近のみが盛り上がるように岩峰になった独特の形をしていることからその形状からついたようです。このにゅうからの展望も素晴らしく、遠くは浅間山から、上の写真にあるように、これから登る天狗岳までも、見渡すことができました。
にゅうから登ること約2時間で、2,646mの天狗岳山頂に到達。少し雲がかかっていたのが残念でしたが、360度の大パノラマ。3週間前に登った赤岳も望むことができました。山頂直前の急坂が結構大変だったものの、この展望と登り切った後の達成感で、疲労も全て吹き飛びます。これだから山はやめられない。毎度のことながらそう思うのでした。
山頂で弁当を食べてゆっくりした後、下山を開始。途中には苔の緑が濃い原生林を通り抜け、約2時間半で早朝スタートした白駒池に戻ることができました。合計歩行時間約6時間半と短時間で、山と森を楽しめるお手軽なコースでした。マイカーで標高2,110mの白駒池近くまでアクセスできるのも便利。
ところで、天狗岳山頂で30代前半の素敵なご夫婦に出会いました。沢登りから冬山登山までがんがんこなすご主人と、ロッククライミングまでこなしてしまう奥様。いつも二人で山に出掛けているご様子で、今回の登山も楽勝楽勝といった感が全面に出ていました。こういうアクティブな共通の趣味があること、実に羨ましい。